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カナダから中国向けに輸出される製材品が急増している。カナダ商務省統計局のデータに基づく本年上半期のSPF製材品のカナダからの中国向け輸出数量は159千m3で前年比1.7倍となった。日本向けのSPF製材品輸出が373千m3だからほぼ日本の半数に近い数量を記録するまでになっている。ロシアが25%の輸出関税を適用した4月以降は月間40千m3近い数量にまで増加しており、明年1月からは輸出関税が80%に引き上げられる予定で、一段と中国向けの出荷増が予想される。
全世界で1億1,700万m3の蓄積を有する針葉樹材。この森林資源は住居などの建築物や建具・家具といった製品、あるいは書籍・新聞といった用紙の原材料として現在の私たちの生活に欠かせない素材となっています。ただし、その60%はタイガを中心とした更新が非常に難しいロシアに存在し、更新可能な地域に存在する針葉樹資源としては、まずカナダが16%、次いで米国が12%、そしてヨーロッパが8%を占めているに過ぎません。
そのカナダが保有する森林資源の59%にあたるものが、カナダ西部のブリティッシュ・コロンビア(BC)州とアルバータ州に生育しています。それだけにこの貴重な森林資源をどのように活用し、保持して次世代に引き継いでいくかは、カナダ西部のBC州、アルバータ州の森林政策にとっても、以前から大きな課題でした。
世界の森林保有国に先駆けて確立された、カナダ西部地域の保続生産体制に基づく森林管理手法は、森林施業の方法として高い評価を得ています。伐採量を生長量以下にコントロールする許容年間伐採量を指針設定することで、森林資源の継承を行う森林管理の方法は、その後国連などによって推進されつつある「持続可能な森林経営」の模範ともなりました。
カナダがこのような先駆的な森林管理体制をいち早く実現した背景には、BC州では森林面積の95%、アルバ一夕州では 79%を州有林が占めるという一元管理の体制にあったことが指摘できます。それは州政府が一度森林管理の基本姿勢を決定すれば,伐採権を貸与されている林産企業は、その政策に基づいた施業管理が義務づけられるからです。施業が計画段階から実施に至るまで厳しく監視されるカナダ西部地域の森林は、今後も安定した良質な針葉樹資源の供給が継続できる、地球上で数少ない地域といえます。
具体的な保続生産計画の実行は、適切な森林経営区と、各経営区毎に森林経営権(Forest Tenure System)を設定する事によって管理運営の主体を林産企業に依託する一方で、各経営区毎に許容年間伐採量(AAC:Allowable Annual Cut)を設定し、年間の伐採量を年間の成長量の範囲内に納める事を基本として立案運営されています。
AACは各経営区ごとの保続生産の現状、森林の公益的機能に対する伐採がおよぼすであろう短期・長期の影響、地域林産業の現状、州の社会・経済に果たす役割、病虫害に対する防除等を総合的に判断した上で、州の主任森林官によりそれぞれに策定されています。
またForest Tenureの取得者である林産企業は森林伐採に先立ち森林再生計画(Pre-harvest Silviculture Prescription)の作成・提出を義務付けれられ、何時どのような方法で伐採跡地を森林として再生されるかを州民に示し、精査を受けなければならず、これが確実に遂行されない場合はForest Tenureの剥奪等厳しい運営がなされています。
COFIメンバーであるカナダ林産企業はこのような厳しい森林再生に対する管理義務を遂行しつつ、世界有数な森林資源から生産される優れた木材を厳格な品質管理のもとで安定的に生産供給し、国際的に高く評価されています。