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第21回オリンピック冬季競技大会が2010年2月12日から17日間の日程でカナダ・バンクーバーで開催されます。その花形と言えるスピードスケートの会場となるのが "OVAL" と命名されたスケートリンクで、バンクーバー国際空港の近く、リッチモンドに建設されました。
このスケートリンクはBC州の主産業である林産業を象徴する形で木造大規模建築として計画されましたが、ただ、それだけではありません。マウンテン・パイン・ビートル(MPB)による被害木を積極的に使用し、人工乾燥などの手法で処理された被害木は建築用として使用しても一切支障がないことを積極的にPRすることも意図されています。
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カナダの針葉樹蓄積の約60%を有するカナダ西部地域の林相は、太平洋岸からコースト山脈以西にかけてのBC州コースト(沿岸)地域とコースト山脈以東ロッキー山脈を越えてアルバータ州に至るインテリア(内陸)地域とに大きく分類できます。北緯49度から60度という日本の北海道より高緯度に位置しながら、太平洋沿岸部は暖流の影響を受け、ほぼ日本の本州部に近い気候条件に恵まれ、温帯針葉樹の林相を呈し、米松(ダグラス・ファー)、米栂(ヘムロック)、米ヒバ(イエローシダー)、米杉(ウェスタン・レッド・シダー)といったように、日本の樹種と似通った材観の樹種が数多く分布しています。
これに対してコースト山脈以東に位置するインテリア地域は、山脈で海からの湿った空気が雨や雪となって降り落ちてしまうため、気候は内陸の乾燥気候となり、寒暖の差が大きく、高緯度なだけに冬場の気温は厳しくなります。このため森林の植生は亜寒帯針葉樹林となり、日本でいう北海道に似通った林相となります。この地域で主に生産される樹種が「SPF」と総称されています。
「SPF」とはスプルース(Spruce)、パイン(Pine)、ファー(Fir)の頭文字をとった呼称で、それぞれトウヒ属、マツ属、モミ属の樹種を総称して表しています。カナダ西部におけるSPFの製材生産量は、4,931万m3と西部地域の生産量の約56%を占め、コースト地域で生産される樹種の総体を大きく上回っています。SPFが住宅建設用の木材として世界中で広く活用されている背景は、このような生産規模とそれを裏打ちする資源状況だけではありません。使いやすくて節が小さく、白木系統のため加工性に富み、しかも重量比強度が非常に優れているという、建築用材として極めて重要な特性を有しているからにほかなりません。SPFはその植生が樹種混生の形で生育しており、樹種毎の強度特性も非常に似通った範囲に分布しています。このためカナダでは通常樹種ごとの分離を行わず、SPFという樹種群の製材として生産され、市場でもSPFとして流通しているのが一般的です。カナダの針葉樹製材規格である NLGAルールがSPFという樹種群をひとつの樹種と同じような分類として扱っているのも、このような市場環境を背景としたものです。
| 属名 | 呼称 | 一般名 | 学名 |
| マツ属 | ロッジポール・パイン | Lodgepole Pine | Pinus contorta |
| モミ属 | アルパイン・ファー | Alpine Fir | Abies lasiocarpa |
| トウヒ属 | ホワイト・スプルース | White Spruce | Picea glauca |
| トウヒ属 | エンゲルマン・スプルース | Engelmann Spruce | Picea engelmannii |